- ハートの世界へようこそ
※撮影地:よみうりランド・ジュエルミネーション。口頭ですが、掲載許可頂きました。クリックで拡大表示。
なんでも買える現代生活。愛情は買えないとは思いますが、、そんな大きなテーマはほっといて、ハートボケの写真が撮れるフィルターを自作するというアナログな遊びの紹介です。
スポンサードリンク
目次【本記事の内容】
1.必要なレンズ |
2.目指すもの |
3.材料と道具 |
4.大きさと作成手順 |
4-1.外周の大きさ |
4-2.ハート部分の大きさ |
4-3.出来上がりの寸法 |
5.組立 |
6.注意点 |
7.撮り方 |
方法1.ハート逆向き + 無限遠(オススメ) |
方法2.ハートまんまの向き + 手前 |
8.まとめ |
1.必要なレンズ
明るい単焦点レンズ、マクロレンズ。絞りを開けた時の絞りの物理的大きさが大きいものでないとフィルター作りが難しい。できなくはないみたいですが、オススメはしません。また、標準から中望遠がよさげです。僕が使ったレンズは次の2つです。
- 50 mm F1.8の単焦点
- 100 mm F2.8の単焦点(マクロレンズ)
2.目指すもの
※1.ここで紹介する方法は、ステップアップリングの裏側に紙のフィルターを付けます。僕のレンズでは、前玉が1cmほど奥にあるので気にしていませんが、レンズによっては、取付時、取り外し時にレンズに触れてしまう恐れがあります。気になる場合は、ステップアップリングの上に取り付けることをおススメします。
実際使ってみて、「回転させることが出来ないと使いづらい」と思いました。それには、ステップアップリグに張り付けるのが一番手軽だと思います。たぶん、なるべくレンズに近い方が、ハートの形がきれいに出る範囲も広がると思うので、僕は、ステップアップリングの裏側(レンズ側)にテープで張り付けてます。見た目はいまいちですが、面倒なので、これで良しとしてます。テープで止める前はツマミをつけて回していたので、その名残もあります。
※2.性能重視のため、付け外しがテープによる、暫定版です。ステップアップリングの上に貼る方が使いやすいと思います。もし、そうしたくなったら、ハートボケフィルターの直径を変えるのは簡単で、一回りおおきなドーナツ状の紙を作って、のりとかで貼れば対応可能です。
裏の両面テープも以前の名残でが、ちょっと便利なのでそのままにしています。
レンズのガラスに直接貼ってるわけではありません。前玉の周りにあるドーナツ状の部分に貼っています。
- 太い。前玉も引っ込んでいる
- 細いけど、前玉は引っ込んでるので当たりにくい
ステップアップリングの裏に貼るなら両面テープはなくてもOKです。マスキングテープで固定する前に、レンズに仮止めできるため、ステップアップリングを付けるとき動かず助かります。
スポンサードリンク
3.材料と道具
100均の黒い画用紙。ハサミ、カッター(柄の丸いデザインナイフ。回しながらカーブを切るとキレイに切れる)、カッターマット、定規、鉛筆、ステップアップリング、マスキングテープ、両面テープ、コンパス(手書きでやれば要らない)
ステップアップリングは自分のレンズに合わせて用意してください。僕は、フィルター径62mmのフォギーAフィルター用に買ったものを利用していて、52mm→62mmと、49mm→62mm を使っています。10mm位大きい方が工作も楽です。レンズ径よりレンズ鏡筒径の方が大きいので、10mmくらいならそれほど出っ張らず違和感はないです。どちらも1000円以下で買えます。ギザギザのついたKenko製がオススメ。
4.大きさと作成手順
4-1.外周の大きさ
- [ステップアップリングの上に付ける場合]リングの枠内に納まる大きさに切ればいいと思います。紙の裏の周辺部に両面テープを貼って固定するといいと思います。
- [ステップアップリングの裏に付ける場合]ステップアップリングを使って少し大きめに円を書いて、ハサミで切り抜いた後、外周を少しづつ切ってちょうどレンズにはまる大きさにしました。
<写真2>
4-2.ハート部分の大きさ
- ハートの大きさは、絞りを開いた時の絞りの大きさより少し小さいサイズです。ハートの大きさはなるべく大きい方がいいですが、最大でなくても大丈夫です。大きすぎるとダメです。ハートのラインをキレイに出すには、キレイにカットする必要があるので、大きさよりキレイにすることの方が満足度高いと思います。紙の毛羽立ちも影響します。また満足する形にできるかで、今後、活躍するか、ごみになるか決まると思います^^;
4-3.出来上がりの寸法
50mm F1.8用(smc PENTAX DA 50mm F1.8)
- 外周(フィルター径52mm):50~51mm(ギザギザなもんで・・51mmでピッタリかと)
- ハートの大きさ:直径約22mmの円の中に入る大きさ
100mm F2.8用(smc PENTAX D FA MACRO 100mm F2.8 WR)
- 外周(フィルター径49mm):48mm
- ハートの大きさ:直径約25mmの円の中に入る大きさ
- 型は大きいので少し小さく下書きしました
- 切り抜き完了
- 記事用に撮っただけです
- ピッタリだが、取りづらい
写真にあるハート型は、以前に作ったうまくいったもので、ハート型の下書きに使いました。
スポンサードリンク
5.組立
ステップアップリング裏(下部)にハートフィルターをテープで止めれば完成。
僕のレンズでは、前玉周りにガラス以外のドーナツ状の部分があって下記のようにしました。レンズによっては、ドーナツ部分が細かったりするので、レンズの上でなく机の上でやった方がレンズに触れずに安全だと思います。その場合、一回仮でつけて、ハートの先が上になる位置のリングに目印をつけて、リングをはずし、フィルターを目印に合わせて付けなおせば出来ると思います。
- ハートフィルターをレンズにはめ込む(裏に両面テープ貼れば仮止めできる。注:軽く押し付ける)
- ステップアップリングをはめる クルクル・・
- 軽くしまったところでハート逆向きがオススメ(テープがないとここでずれる)
- マスキングテープで貼り付けて固定(この写真はあとから撮影したので、ツマミがついてます)
マスキングテープで固定したので、回せば、ステップアップリングにくっついてくると思います。
6.注意点
- 第一に、画面全体できれいなハート型にはなりません。どんなにキレイに、最適な大きさで作ってもおそらく無理だと思います。周辺部はあきらめるか、変形してて面白いと考えた方がよさそうです。トリミングしてしまうのも手です。
- レンズ前に覆いをする形になるので、1段くらい露出は下がります。
7.撮り方
マニュアルフォーカスにします。僕は撮っている最中にとっさに切換が出来なかった経験から、方法1,2で分けて紹介します。ハートをひっくり返すにはステップアップリングを緩めて半周回します。1周半までは落ちないと思います。(Kenko製)
方法1.ハート逆向き + 無限遠(オススメ)
遠景~中距離にピントならこっち
こっちの方が「何か」と「ハート」という写真は撮りやすいように思いました。
ハートいっぱい
無限遠にピントを合わせると、遠くのハートは小さく、近くのハートは大きく写ります。分かりやすいです。
手前にハート
前ボケと後ろボケでは、ハートの天地が反対になります。ですから、中間にピントがあると、遠くのハートはひっくり返しになります。(でも、十分小さければ気になりません。)
- そんなに気にならないと思いますが、、ばれちゃいますかね
- 【左の写真の拡大写真】遠くのハートはひっくり返し
スポンサードリンク
方法2.ハートまんまの向き + 手前
手前にピントならこっち
APS-Cで50mmレンズだと狭いので、もし自撮りしたら顔の一部しか入りませんね。背景は2~3m離れれば、ほどほどの大きさのハートでしょう。
- 腕をめいっぱい伸ばして撮影
手前にピントのまま遠景を撮ると・・
全部がハート化する感じでボケすぎじゃー。という感じです。これでもいいですが、ここでは、ハートをひっくり返して、無限遠にした方が背景が分かって良かっただろうと思います。どうすればいいかとっさには分かりませんでした。違うと思ったら、フィルターをぐりぐり回してハートをひっくり返して、ピントも反対にぐりぐり回します。逆にしたら、逆です。逆、逆)
満月だと面白いことになるが、満月の夜とかタイトルつけないと理解されないのでは?冒頭の写真と同じです。
- ハートの世界へようこそ
8.まとめ
●ハートボケフィルターの作り方。
●ステップアップリングの裏側にハートフィルターを貼り付ける方法。(付け外しがテープなので、ハートボケ専用レンズを用意できれば楽。)
●適当なレンズ2つと、フィルターのハート(穴)の大きさ。
- 50 mm F1.8の単焦点、直径約22mmの円の中に入る大きさ
- 100 mm F2.8の単焦点(マクロレンズ)、直径約25mmの円の中に入る大きさ
●撮り方を2種類。
- 方法1.ハート逆向き + 無限遠(オススメ)
- 方法2.ハートまんまの向き + 手前
※切り替えは、ハートを逆にしたら、ピントも逆に。
●周辺部は、形がキレイには出にくいので、完璧は求めない方が吉。ゆがんだ形は味!
※記事中のイルミネーションの写真はコメントしている以外は50mm(APS-C)で撮影しました。