みなさんは、人物写真撮ってますか?
家族、友人と出かけたとき、記念に撮ることは良くありますよね。僕も、そういう写真を撮るときもありますが、僕の場合、人物を撮ると言ったら、ほとんどがコスプレイヤーで、たまに撮影会のモデルです。
カメラを始めたころは、うまく撮れもしないのに、恥ずかしくてそんなの無理だわー。という感じでした。それに、あんたカメコ?とか思われるのもなんか嫌だなーと思ってました。
しかーし、撮ってくれてうれしいという感じでポーズとってくれると、単純にうれしいです。一緒に楽しんでいる感じもあります。せっかくなら、いい感じに撮りたいと思うわけです。
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目次【本記事の内容】
1.まずは、全身を撮る |
2.カメラの設定は?(未経験~初心者向け) |
2-1.基本設定 |
2-2.時々変える部分 |
2-3.あまり変えない部分 |
3.レンズの焦点距離は?(狭い会場を想定) |
4.全身撮影のコツの話 |
5.撮影するときの自分の体勢 |
6.テストに使用した機材 |
7.まとめ |
※前半部分は、未経験~初心者向けに、言葉の説明が多くなっています。
※各設定は、基本的なものなので、メーカー問わず、入門機、少し古いカメラでもほぼ同じ設定ができます。
1.まずは、全身を撮る
コスプレイヤーでもモデルでも、まずは全身を撮ることが多いと思います。これは、普通の人間関係と同じで、いきなり、接近はしないのが生物というか、礼儀というか、そういう面があります。
それから、撮影の流れとして、全身、腰から上、バストアップ(あるいはしゃがみポーズ)のように徐々に近づいていくのが自然な流れです。そうすれば、そこそこバリエーションのある写真も撮れると思います。
さて、互いに「よろしくお願いしまーす」で、撮り始めるわけですが・・
2.カメラの設定は?(未経験~初心者向け)
~基本設定~
一眼レフで撮影するときは、ある程度設定をしておかないといけないんですね。すべてオートで撮ることもできますが、せっかく一眼レフを手にしたなら、すべてカメラ任せでは、もったいない。でも初めは全然分かりません。
僕は、初め、レイヤーさんに教えてもらいました。
「Aモードにして、F値を小さくして、少しプラス補正するといいよ」
とか教えてくれました。
※Aモード=絞り優先モード
ボケ具合は撮影者が決めたいよーというモード
※F値=カメラを扱う上では、絞りの開け具合のこと。
F値が小さい=絞りを開けている=ボケる
F値が大きい=絞りを絞っている=ボケない
背景がボケると、人物が浮き上がったいい感じの写真が撮れる。
※プラス補正=18%のグレーの明るさを基準として、それより
明るく(白く)するならプラス補正。
暗く(黒く)するならマイナス補正。
女性を撮るときは、プラス補正して肌を明るめにという考え。+0.5~+1.0。
~時々変える部分~
測光モードは、スポット。シャッター半押しするとき顔を狙う。(Pentaxでは「測距点と露出の関連付け」オプションと、「AFロック時のAE-L」オプションをONにする)
ISO感度は、100~800位で範囲指定しておけば、カメラが自動でなるべく低感度に切り替えてくれるので、失敗が少ない。
ホワイトバランス(WB)はオート(AWB)か太陽光。現像で簡単に変えられるので、初めはオートが無難。
※測光モード(スポット)と測距点切換(中央1点)はマークも似ていて勘違いしやすいですから気を付けてくださいね。
- 測光モード=どの範囲の光を測定して露出を決めるか。
中央(スポット)、中央付近、画面全体(画面分割)の3モードが選べるのが普通。
- 測距点切換=オートフォーカスで、ピントを合わせる位置を選択する。
画面の中央か、はじの方か。古いカメラやレンズでも、一番信頼できるのは中央。
※ISO感度(アイエスオー感度とも、イソ感度とも言う)=センサーの感度。暗い場所では大きな数字にする。
~あまり変えない部分~
記録方式は、JPEG+RAWが絶対おすすめ。
記録サイズは最大(Lとか)。
手振れ補正があるならON。
AF(オートフォーカス)については、
- どんなカメラもで大丈夫な方法は、
中央1点でピントを合わせるモードで、シャッター半押しで顔にピントを合わせたら、カメラを振って構図を決め、シャッター全押し。
- 中央以外でもピントを外さないカメラとレンズの組み合わせで、かつ、簡単にピント位置を変えられるなら、
顔の位置にフォーカスポイントを持ってきた方が、楽だし、サクサク撮れます。モデル撮影なんかは、こっちでないとテンポが合わない時があります。
※RAW=加工してない画像データで、JPEGより画像の後処理がキレイにできる。
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3.レンズの焦点距離は?(狭い会場を想定)
人物の全身写真をなるべく近くで、違和感なく撮れる焦点距離として、23mmあたりを使います。(APS-C機の場合23mm。フルサイズ換算だとPentax、Nikon、Fujiなら1.5倍して約35mmです。また、Canonなら焦点距離を22mmにすれば、1.6倍して約35mmです。)
また、僕はズームレンズを使っていて、レンズにある21mmと28mmの目盛りを目安に合わせていますので、22mmとか25mmとかなったりもします。
![]() |
レンズの焦点距離:23mm |
撮影距離:2.3m |
人物の上下に、ある程度スペースがないと窮屈な感じになります。(身長+上下15cmくらいでしょうか)実際は、がっつり広めに撮って後でトリミングすれば良いと考えて撮ります。広めにとっておけば、人物の配置を少し変えてトリミングすることもできます。)
それと、ズームレンズは、目盛りを合わせてからファインダーを覗くようにした方がいいです。そうしないと焦点距離とか画角とか全く分からないままになると思います。今何ミリぐらいで撮ってるかは、把握して撮った方がいいです。
「下がれないなら広角で」というのが僕の経験則で、イベント時の全身写真では、23mm前後で調節してますが、どうしても入らなければ、もう少し広角で撮ることもあります。
さて、
4.全身撮影のコツの話です。
下の写真を見て下さい。再び、おっさんの写真ですみません^^; 人物について少しずつ違っていますが、どこが違うでしょう?
A | B | C |
足に注目すると、全身に対する足の長さ(ズボンの長さ)が違って見えますよね?つまり、Aが一番足ながで、Cが一番短足に見えます。ぱっと見、上着の裾がABCでだんだん下になっているのが分かると思います。(リサイズ前は、AとCは顔半分ぐらい背が低く写りますが、比較しづらくなるので身長が同じになるようにリサイズしています。比率に注目して下さい ^^;)
今度は頭に注目すると、全身に対する頭の比率、いわゆる何頭身かを見ると、AとCでは結構違いますよね。つまりAが一番小顔で、Cが一番頭でっかち。
同様に、胴体はCが一番胴長です。
では、撮影条件は何が違うのでしょうか?
↓
↓
↓
答えは、カメラを構える高さです。
正確には、カメラの向き(上向き、下向き)も違います。左からそれぞれ、ひざ下から見上げる感じで上向きに、へその位置からほぼ水平、顔の前で構えて下向きに、撮影しています。
写真を渡すことを考えると、もうぱっと見ですね。足みじかっ!顔でかっ!って思われるのは避けたいですよね。(今回は全身をきれいに見せる写真を想定してます)
ひざ下
から上向き |
へそ
の位置で水平 |
顔
の位置で下向き |
結論としては、「モデルのへその位置でカメラを構えて撮る」と一番正確な比率で、人物が撮れるということです。へその位置=体の真ん中へんです。へその位置の延長線上でカメラを(水平に)構えて撮るということです。
なぜこのような違いがでるか・・超簡単に説明すると・・
センサーからの距離が違うことによるものです。顔の高さで撮った時は、顔と足先では、足先の方が遠いので小さく写り、顔は近いので大きく写るということです。
広角レンズは被写体の近くで全身を撮れますが、近い分、センサーに対する顔と足先の距離の差はより大きくなります。従って、標準、中望遠レンズよりも遠近感が強調される。
(原理的にはこういうことだと理解していますが、足りない部分があるかもしれません・・)
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5.撮影するときの自分の体勢
「モデルのへその位置でカメラを構えて撮る」には、片膝を地面につくと、だいたいその高さになります。てんぱりやすい僕は、
「全身とるときは、ひざをつく」と決めちゃってます。
ただ、この後、ちょっと問題で、「あれっ、全身入らない・・」ということが結構あり、立ち上がってから、少し下がって、もう一回片膝になって、ファインダーを覗くということを2回くらいやってしまいます。いきなりテンポを崩してしまい、慌ててしまいます。
僕は、レンズの画角が身についてないせいだと思って放置してきましたが、ひざをつく前に、立ったまま1回ファインダーを覗き、全身が入りそうな位置に移動してから、そこでひざをつくとスムーズに撮影に入れるのではないかと思います。
また、しゃがんだ状態でもいいんですが、ひざをつく方が安定するのでおすすめです。欲を言えば、へそより少し下あたりで撮れば、不自然にならずに小顔、足長効果が出るので、より喜ばれる写真が撮れると思います。
もっと足ながに撮るなら、正座した状態とかになると思います。
最後に、Aのひざ下から上向きに撮った写真は、ひじを床につけた状態と同じくらいの高さです。これは、周りから見ても、アウトじゃないかっていう体勢になります。短いスカートの場合、たぶんアウトです。そこらへんは十分気を付けましょう。
6.テストに使用した機材
カメラ:PentaxK-S2
レンズ:Sigma17-50 F2.8 EX DC HSM
7.まとめ
※未経験~初心者向け、あるいは設定が分からない人向け
カメラの設定
- Aモード
- F値は小さく(2.8~3.5)
- 少しプラス補正(0.5~1.0)
- 測光モードは、スポット。(Pentaxでは「測距点と露出の関連付け」オプションと「AFロック時のAE-L」オプションをONにする)
- ISO感度は、100~800位で範囲指定
- ホワイトバランスはオート
- 記録方式は、JPEG+RAW
- 記録サイズは最大(L)
- 手振れ補正ON
- オートフォーカスは、中央1点
レンズ
- 焦点距離は23mm(APS-C機の場合。35mm換算で35mm)
- 人物の上下に、ある程度スペース。
- ズームレンズは、目盛りを合わせてからファインダーを覗く。
撮り方
- 立ったまま、顔の前で構えて全身を撮ると、胴長、短足、顔でかになるので、へその位置にカメラを構えられるよう、ひざをついて撮影する。
- 1回ファインダーを覗き、全身が入りそうな位置まで下がってから、ひざをついて撮影すれば、全身をキレイに撮れる。
- でも「下がれないなら広角で」、とにかく全身写真を押さえておく。
- へそより下で、小顔足長効果。